「第36回歯科医学大会特別講演報告」
本日、9月12日第36回歯科医学大会の本会特別講演「医療連携と歯科技工士の役割」(エピテーゼ・プロテーゼの製作と歯科技工士の職域拡大をめざして)のテーマで愛知医科大学病院形成外科体表面補綴研究室の医科技工士森下裕司先生お招きしてご講演をいただきました。
我々歯科技工士は、その名の通り歯冠修復、有床義歯、矯正技工など口腔内領域に限られた職業である。もちろん顎顔面補綴なども存在していたが、多くは欠損歯牙の形態、機能の回復を業としてきた。昨今は高度先進医療の導入もあり、CAD/CAM冠による歯科技工が増えてきた。それには高額のPC、マシン等一人親方的な小規模の歯科技工所では導入が困難でした。
また技工所間の過当競争によりもはやその意義は失われつつある。そこに大学病院の形成外科、耳鼻科、小児科等から歯科技工の技術を用いれば機能的な装具が製作できるのではないか?様々な先天的、後天的な医科の領域における欠損補綴にも十分対応できるのではないか?の発想のもとで行われてきた。
本日は森下裕司先生の日常の臨床の取り組みと、製作過程の様子を愛知医科大学の先生の教室とラボでの様子を伺うことができました。歯科技工士が日常使用している器具でも十分対応できるようで、3Dのマシンがあればさらにベストのようである。小さなお子様を持つ母親にすれば身体にメスをいれないで装具を装着すれば矯正装置のように治すことも可能なので大変喜ばれているとのことです。
今日は講義のみであったが、機会があれば実習も含めた講演を検討したい。web受講も本日で2回目の開催でしたが、いろいろと反省すべき点もあるので次回講演までに改善したい。皆さまのご意見をよろしくお願い致します。また、先週に森下先生の教室にお伺いしたときの報告と少ないですが臨床例の写真をアップしていますのでご覧下さい。